2010年4月6日火曜日

我、省みると

 日本で桜の花が満開になる今頃、私はまた1つ、歳を重ねることとなる(実は昨日が誕生日)。世の人々がこの美しい花に浮かれてしばし憂さを忘れ明るい気持ちになれる、正に“春爛漫”の候である。
 ニュースではこの時期、新入社員や新入生の話題が数々取り上げられるが、みな一様に黒や紺のダークスーツに身を包み、かしこまって組織の長の訓示を聞いている。今ではそれがごく当たり前のことに思えるのだが、学生の頃の私はどこか違っていた。
 制服でもないのになぜみんな同じ格好でいるのか納得できない私は、一人ベージュのスーツを着ていたのだ。今思うと赤面だが、親も特に口をはさむことなくデパートですんなり購入してくれた記憶がある。大学の入学式にはワインカラーのワンピースで出席。リクルート活動はベージュのスーツで行うという、なんとも変わりものの学生だった。
 そして、なぜかすんなり決まった就職先で社内報に載せる新入社員代表のあいさつの執筆依頼を受けた私は、社会人になると必ず言われるであろう「いつまでも学生気分でいるな!」というセリフに言われる前から反発して「いい意味で学生気分を忘れない“生き生きとした社会人”になりたい」というようなことを書いた覚えがある。
 
 更に遡れば、小学生の時家庭科の授業で使う裁縫箱を申し込む際、当時箱の色は男子はブルー、女子はピンクが当たり前だったそれを「なぜ好きな色を選べないのか?」と担任にかけあい、迷わず“ブルー”を申し込んだ。ブルーを選んだ理由は単に、その頃ファンだった西城秀樹のプロフィールに「好きな色はブルー」と書いてあったから…。なんとも稚拙な理由である。
 
 とにかく昔から私は「人と同じがイヤ」な変わりものだったようである。
 いつの頃からだろう、そういったこだわりがなくなったのは…。いつの間にか私はただの大人になっている。べつに何でもいいじゃん、どっちでもいいじゃんという、無気力というか、楽チンな生活スタイルでいる。これが世間でいう大人になるということなのだろうか。だとしたら、私が学生の頃、黙って与えられたピンクの裁縫箱を使っていた子達やダークスーツに身をつつんでいた学生たちは、あの頃から私より大人だったのだろうか。ま、それすら今や「どっちでもイイ」のだが…。

4 件のコメント:

  1. Tsurezurenarumamani,
    5日の誕生日桜の木の下で、愛を叫ぼう。マダーーーーム!!
    お誕生日おめでとうございまーーーーーす。

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  2. は~い、ありがとうございまーーーーーーす!!
    私も愛してまーーーーーーす♡♥♡

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  3. 何だか哲学している春・誕生日・桜シーズン
    ですな~。
    私も人と同じが嫌派で、就活は淡いグレーの
    スーツでした!その“スーツ”というモノさえ
    嫌で、殆ど使わずタンスのコヤシになりんした。

    しかし、お気楽マダムの“若者の主張!”
    はすごいね(笑)
    そういうの、思っていてもなかなかハッキリ発言
    出来るものでもないから、素晴らしいと思うよ!
    さすが、姉御肌(?)お気楽マダム(^O^)/

    そういう私も、今では“ケ・セラ・セラ~”
    で、何事も昔の様なこだわりが無くなって
    きたよ☆いいんだか、悪いんだか~~。

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  4.  なーんちって、意外と中高はまじめだったんだよ!
    だって制服は始めに作ったまんまずーっと着ていたもの。
    スカートの丈を変えたり、上着にダーツ入れたりして着ていた子もたくさんいたけど、そういうのって別にどうでもよかったし…、っていうか面倒くさかったんだよね。

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